NYバーテンダーのご来店とカクテルについて |
2度ご来店して頂いたニューヨークでバー・ツールを展開する「COCKTAIL KINGDOM」の最高経営責任者であるグレッグ・ボーム氏のご紹介で、ニューヨークから日本を旅するバーテンダーをご紹介してくださいます。
パリで「DANICO」、ニューヨークで「MACE」を持ち、パリ出身で現在ニューヨーク在住のニコ・ドゥ・ソトさんのご来店では沢山のお気持ちを頂け、その際に同行したDANICOを任せるバーマンとの良き出会いもあり、今年6月中旬の渡仏では最終地点のパリで寄ってきたいと思っています。
(Nico de SotoさんのFacebookプロフィール写真より)
ニコさんや、先日グレッグさんからご紹介でいらしたニューヨーク「Death & Co」のバーテンダー、ウィル・ピートさんも同じく、カクテルに対して新しい流れや文化をお店で展開している話を聞かせて頂く中で、グレッグさんがカクテルは古典なスタンダードで勝負するDORASをわざわざご紹介してくれるのが不思議でしたが、スタンダードをより深く突くスタイルを感じて頂け、最大級の言葉や気持ちをくださるのを嬉しく感じます。
(Will PeetさんとDORAS店頭にて、頂いたDeath & Co 10周年記念トートバッグを持ち)
余談ですが、ウィルさんにサイドカーを提供し、その流れでプロプリエテール・コニャックと増幅装置となる自家製羊羹を付けてお出しして説明した中では、羊羹は知らなくても「トラヤ」は知っている知名度があり、このオリジナル羊羹は「ドラヤ」だと話すと大爆笑してくれました。
“ドラヤ”世界進出です(笑)
世界各国、その土地土地で違うバーの文化がある中で、国境を越えてリスペクトし合える関係も作っていけたら何よりです。
日本で限られた貴重な時間を使い、わざわざ浅草までいらして下さる中で、皆様から浅草に来て良かったと言葉を頂けて嬉しい限りです。
ご来店での良き印象はその土地の良さにも繋がるので、DORASの世界観を感じて頂けるよう、カクテルに感してもスタンダードをこれでもかと深く突き詰め、日々追求していきたいと思います。
そこでカクテルに関してですが、「カクテルは創って貰えない」、「ハードリカー中心でカクテルは創ってない」と思ってる方がいらっしゃるようですが、しっかりと創っています。
ただ、ヨーロッパの扉を意味するバーの中で扱いのないベースのスピリッツや副材料のリキュール等が無く創れないカクテルもあります。
今日のメインがコニャックなのか?ウイスキーなのか?そのメインの前後に前菜やデザートの位置付けでカクテルを提供するのがDORASのスタイルです。
毎年ヨーロッパへ赴き造り手を訪ねる中で、メインとなるその蒸留酒やその土地の息吹をお伝えしたいという軸があり、その軸の前後で繋がりのあるカクテルに流れを創って、そのカクテルに合うとインスピレーションの湧いたヨーロッパで出逢った数々のグラスを使い提供してます。
(ヨーロッパから“鬼の梱包”をして持ち帰るグラス達)
“削ぎ落とした分より点を深く突く”
そのスタイルはカクテルにも及び、その分提供しているスタンダードカクテルは“手法と技術の追求”を常にしています。
結果、海外からのゲストにも響いて貰えていると思ってます。
欧州から自らが伝道すべく文化の前後にカクテルが加わると厚みのある壮大なストーリーにもなるからです。
「昨日の自分を超えろ」と日々追求しているカクテルは、よりDORASワールドを体感して頂ける自らの武器と思っています。
BAR DORAS 中森保貴