1940年代蒸留の2本 |
★クール・ド・リヨン1945/1999 54y 42%/700ml
ノルマンディー上陸作戦が行われた1944年から1年後、この状況下でカルヴァドス造りに困難な希少な生産量となったノルマンディーでしたが、クール・ド・リヨンから1945蒸留を1999年に瓶詰しリリースされた1本となります。
99年瓶詰から10年以上経過した中での瓶内変化を経て、より芳香さが増し1杯の中で感動的なドラマが出来上がります。
飲み終えてからのグラス内の香りの変化もまた楽しめ、グラスを鼻から離せない状況に陥りました。
★フランソワ・ペイロー ヘリテージ 45年 1990年代前半流通 45%/750ml
コニャック業界で唯一“プレステージ フランセ”の称号に輝くフランソワ・ペイロー家はグランド・シャンパーニュ地区でも超一等地に25ヘクタール葡萄園を所有しています。
カルヴァドスもコニャックにも訪れて畑を見て来ましたが、コニャックでもグランド・シャンパーニュだから全てがいいという訳ではなく、その中での超一等地は数限られます。
また、45年熟成ヘリテージであっても'90年代前半流通品から遡ると蒸留は'40年代となり、ボトルは手吹きボトル、容量も700ml以前の750mlのボトルです。
現在同ボトルの現行ボトルも開封してありますが、2瓶詰が20年違う2本を比べると歴然と明確に違いを感じ取る事が出来ます。
蒸留年も勿論大切ではありますが、瓶詰がいつなのかが大きく出る瓶内変化を楽しめるよう、大切に保管してきました。
開封後に育て上げる愛情から、1杯に注ぐ液体により気持ちも入れ込んでいきますので、瓶内熟成からより楽しんで頂けるような味わいに仕上げていきたいといつも思っています。
開封してからのテイスティングからピークはいつか、寿命はいつかを見極め1本1杯を管理し、造り手の情熱を大切に伝道出来ればと常に向き合い考える瞬間でもあります。
ゆっくりゆっくり楽しんで頂きたい2本の紹介でした。
また、1年を締め括るに相応しいシガーも後日ご紹介致します。