2014年フランス旅 後記 vol.11 |
教会の勉強会であるが、テキスト等を使ってのお勉強は小学3年生から始まり、それ以前は、家族の信仰度にもよるが月に1度のファミリーミサの時に、幼児を連れて来る家族などの場合、子供たちは別室で塗り絵をしたり讃美歌を歌ったりしているそうである。
昨年参列させて頂いたエロイズちゃんの幼児洗礼式のよう、
一般的に生まれて間もない頃に洗礼を受けるので、これは子供の意思などまったく無視した儀式となってしまうのは当然であるが、ユキコちゃんとタクミくんはユキコちゃんが5歳、タクミくんが2歳の時に同時に洗礼を受けていた。
5歳だったユキコちゃんは、もういろんな事がわかる年頃になっていたので、洗礼を受けさせるために、幼児向けの勉強会に1年間参加することが義務付けられ、塗り絵や、讃美歌、胸の前で十字を切るジェスチャーなどを習うのも今年度でもう3年目となっている。
いくつかあるお祈りの言葉を暗記したり、ミサの中で聖書の言葉を読み上げる役目をするなど、少しづつ教会に関わりを持つようになりながら、皆の前で聖書を読み上げる姿を私も見守っていた。
洗礼を受けるためには聖人の名前を持つことが条件であるが、聖人の中にユキコやタクミという名前の聖人はいないので、無理矢理聖人の名前を付けて、その名前で洗礼を受けているらしい。
教会の勉強会に参加する子供は本当に少ないようで、若い人の教会離れから歳を取って、死が近づくにつれ、教会へ戻ってくるようである。
周りを見渡すと確かに高齢者ばかりであったが、その土地土地に必ずある教会は人々の生活の香りを嗅ぐことが出来るので、旅でその土地土地の教会に必ず寄るようにするのが私の欧州を旅する際のスタイルでもあり、出来る限りその時間を感じようと集中した。
賛美歌を皆で歌いながら、私もなぞるように歌詞を目で追っていた。
ユキコちゃんが戻ってきて、最後にローランさんが列に並び神父様から何かを手に受け、それを口に入れている。
ふと自分も立ち上がるような気配を感じたよう、ユキコちゃんから
「なっくんは並んじゃだめ。貰えないの。」
と、察してくれたよう無知は怖いもので並ぼうとしていたのであった(笑)
ジュンコさんも食べたことが無く、食べるためには洗礼を受け、勉強会へ2年通うことが必須とのことであり、それまでは、大人と一緒に列に並んで前に行っても、額に十字を切ってもらうだけだったユキコちゃんも今年度から晴れて食べれるようになったのであった。
興味ある味わいの方は、アイスクリームのコーンの味がするようで喉が渇くそうである。
ミサが終わり、教会ではこのまま幼児洗礼式になるようで、私達は教会を出て車に乗りディナーへ。
ローランさんが私のフシニャック滞在最終日での晩餐会でと予約してくれていたグラン・メゾンへと向かった。