2014年フランス旅 後記 vol.18 |
夜のモンパルナス駅で人が忙しなく人を避けるように交差しているのを見ると、静かでゆったりと時間が過ぎていたコニャックから首都パリに着いたギアチェンジを毎回体感する。
モンパルナス駅の長い地下通路を2つのスーツケースを両手で転がしながら人を避けて進み、地下鉄のモンパルナス・ビヤンヴニュ駅に向かった。
パリに着いたのを歓迎してくれているかのように地下通路でパフォーマーが演奏している音が賑やかに聴こえてくる。
地下鉄4番線はセーヌ川を超えて進み、レオミュール・セバストポル駅で3番線に乗り換え、1つ目のサンティエ駅で降りて、改札へ登る階段を1つ1つスーツケースを運び、駅を出てからホテルへと向かった。
今旅もいつも通り“D.I.Yの精神”を忘れずに、自らの力を信じて歩んでいく。
最終地点パリへ着く時が1番荷物が重いので、旅前のホテル選びでは毎回時間をかけて見つけている。
パリは中心部へ行けば行くほど宿泊料金が高くなるが、料金と荷物を考えた駅からの近さは1番に考える点であり、また今回事前に予約した中で何よりも嬉しかったのがエレベーターがあるホテルであった。
スーツケースを1つづつ何とか両手で持ち階段を上がり下がりすることなく、1つづつしか入らない小さなエレベーターであったが楽に4階まで荷物を運び終えるとホッとした。
21時にチェックインし、ローランさんご夫婦とオーレリーさんに無事パリに着いたとメールを入れ、スーツケースに詰め込んだ購入したコニャックを出す。

それから1階に降りて、フロントで近くのスーパーマーケットの場所を教えて貰い向かった。
歩いて3分ほどでスーパーに着き、パリに着くと毎回欲するフルーツ類を今年も購入した。

旅の最終段階での疲れからか毎回ビタミンを欲して食べたいフルーツ類をカゴに入れるが、その果物や野菜の成分が今自分の身体に足りないものであるのを身体に問いかけるよう自分と対話する。

オレンジ、リンゴ、プラム、バナナやトマト、ミネラルウォーターを手にホテルへ帰り、部屋でかぶりついた。
染み渡っていくよう元気になった。着替えて夕食に繰り出すことにしよう。
旅前に情報収集してきた飲食店は色々とあったが、ホテルの位置と22時となった時間を考えて向かったのは深夜2時まで営業しているフレンチタパスを提供するワインバー「レ36コルネイユ」。
ホテルからモンマルトル通りを上がり、カデ通り、ロシュシュアール通りと入りモーボウジュ通りを超えること歩いて20分、お店に着くと外にも人が溢れていたが、

店内に入ってみると1つだけ空いたカウンターにバーマンが通してくれた。

先ずヒューガルデンのドラフトで喉を潤しながら、

お腹も空いてフードメニューの黒板からパテをオーダーした。

もう1杯ビールを飲んでいると分厚いパテとバケツに入ったバケットが出てきた。

しっかりとした量を食べれることに嬉しくなって、ビールを飲み干し白ワインをグラスでお願いすると、グラスに少し注いでテイスティングさせてくれるスタイルで、フロアはカウンター、テーブルと埋まり立ち飲みまでお客で賑わっていたが、忙しいお店でありながらそのテイスティングさせてくれるスタイルにびっくりとした。

もう1皿選び、モツ煮込みを食べていると、

次から次へと来店するので食べ終わると席を空けようとお店を後にした。
ホテルへ来た道を帰りながらもう1軒寄りたくなった。

グラスワインの黒板が目に入り、良さそうなお店でフラッと入ってみる。
お店はそろそろ終わりそうな雰囲気であったが快く受け入れてくれ、軽い赤ワインを飲みたく以前訪れた思い出のロワール地方から「シュヴェルニー」を選び、カウンターでの立ち飲みが心地良かった。

ピノノワール80%とガメイが20%のセパージュと説明を受けたよう、ガメイ種のフレッシュな果実味が混ざり、フルーツを求めて食べたようワインも同じように身体に馴染んでいく。
もうラストオーダーだからと並々に注いでくれたが、一気に飲み終えると急に眠気が襲ってきた。
コニャックをレンタカーで廻った後、パリへ無事着いた安堵感もあったのであろう。
最後の1泊となる明日は予定が密にある。
予定をイメージしながらホテルに帰り、ベッドに横たわるとそのまま眠りに就いていた。