Cognac François Marange Petit Champagne 1973 (70cl/45.9%vol)
コニャック「
フランソワ・マランジェ1973」のご紹介です。
グランド・シャンパーニュ地区のプロプリエテール(栽培から瓶詰まで一貫して自家で行う)・コニャック「ダイエル・ブージュ」が各地区から購入するミレジム(シングル・ヴィンテージ)の樽を自家で熟成させるネゴシアン的ブランドです。
今回ご紹介の地区はプティット・シャンパーニュ地区で1973年のミレジム。
この1973年は特にプティット・シャンパーニュ地区ではスーパーヴィンテージで、ブドウ感が突き抜け、熟した南国フルーツのような“ランシオ”フレーバー(貴熟香)がほとばしります。
しかも樽出しでアルコール度数45.9度からグラス内での変化、飲み終わった後の残り香も楽しめます。
スコッチウイスキーは麦を糖化させ“もろみ”を造る段階で仕込み水が入りアルコールが出来上がりますが、コニャックはブドウ果汁だけが発酵して“もろみ”が出来上がります。
蒸留する前に水が入るウイスキーに対し、コニャックは蒸留前に水が入らない違いが大きくあり、その分コニャックは香りが強く出ます。
ウイスキーは市場価格の上昇も含め、現在ハーフショット(15ml)出しが主流となっていますが、また製造工程からも例外を除きハーフ出しでも味わいを楽しめるものが多いです。
コニャックの場合、飲み慣れてない段階ではフルショットで飲むことをおすすめします(スタンダード品は特に)。
基本的にコニャックは量が多い方が中の要素が出やすくシングル(30ml)よりもジガー(45ml)、ダブル(60ml)と量が多ければ多いほど香りや味わいも引っ張り出し易くなります。
慣れてくるとハーフでも引っ張り出せますが、少しテクニックが必要で、そこはカウンターにてレクチャーさせてください。
提供する一杯の価格は飲む中での香りや味わいだけでなく残り香も価格に含まれます。飲む味わいが7割、残り香が3割位の比重でしょうか。
飲み切った後のグラスの香りも楽しめます。
淡白に飲み終わって終わりでは、本来持っている顔、眠っている要素を見れずに終わってしまいます。
飲み終わった後のアフターケアでグラスが離せなくなるドラマが待っているのです。
私が現地で造り手を廻る際、何十ものテイスティングを繰り返しますが、ポイントは飲み切った後の残り香です。
その中にある点と点が見えることで買い付けが決まります。
コニャックはまさに香りを飲むお酒です。
今年の渡航まであと10日を切りカウントダウンとなりました。
テイスティングからも良い見極めが出来るよう身体や五感を研ぎ澄ませて旅立ちたいと思います。
【3月のお知らせ】
海外渡航の為3/10(日)から20日(水)まで店休となります。帰国する21日(木・祝)より営業再開を予定しております。何卒宜しくお願い致します。
《Dear customers from different countries》
Due to a business trip, BAR DORAS will be temporary closed from 10th to 20th March.
We will reopen from 21st. Thank you for your understanding.
BAR DORAS 中森保貴