緊急事態宣言下での酒類提供停止要請から、弊店は現在4/25〜5/11迄を予定して休業しておりますが、GW中の先日は「スピリッツ&シェアリング株式会社」社長/オーナーバーテンダー南雲主于三さんの会社内セミナーにてコニャックの話をしに参りました。
南雲さんといえばミクソロジー界を日本のバーでも確立した第一人者であり、ゲストバーテンダーとして多くの世界にもその理論も広められ、「ザ・ミクソロジー」- カクテル創作のメソッドとテクニック - の専門書籍も上梓されています。
南雲さんが店舗展開される中で、ミクソロジー以外にクラシックカクテルを極めた「MIXOLOGY HERITAGE」店をクラシックカクテル界の巨匠伊藤学さんをトップに日比谷OKUROJI内に開業され、長年お世話になっております伊藤さんから今回のお話をいただきました。
因みに伊藤さんの書籍には「バーという嗜み」があります。
セミナーは、同業者向けでもあり基礎知識を飛ばし、教材やネットに出てこない内容を考えて、歴史、ブドウ、6つの生産地区、製法、加水の難しさ、大手と農家の共存関係、ランシオ香、提供の仕方、飲み方、グラスについて、カテゴリー分けから例年のコニャック廻りで得た生の情報を元に事前にレジュメを9枚お配りし、また弊店でコニャックを提供する際に配布してますコニャック地図にもう1枚新たに地区拡大図を作成、テイスティングコニャックは地区別に3本と絶滅危惧種フォルブランシュ1本、自家製羊羹を持参して臨みました。
旅で得た見識から生きた情報をお話したいと思い、資料制作以外はアドリブで話させていただきました。
(著書「旅するバーテンダー」、「旅するバーテンダー2」)
休憩を挟み、カクテルでは農家系プロプリエテールコニャックをベースにする際の理論や手法からサイドカーへ。
準備での気持ちの高まりから盛り沢山の内容になりました。
セミナーを終えてホッとして伊藤さんと久々の写真をいただきました。
技術も知識もシェアしていく想いが込められている。一人が助かる道ではなく、「誰のために何をするべきか」を想うバーは、顧客と心を通わす、魂の共有の場でもあるという南雲さんの社名のよう、“魂の共有”から自身へも沢山の刺激をいただける日となりました。
BAR DORAS 中森保貴